Q. 森田療法とはどのようなものですか?A. 森田療法は1920年頃に日本で創始されたカウンセリングの技法の一つです。元々は不安に対する治療法として生まれましたが、現在は抑うつ感や身体症状など広く活用されています。森田療法は不安を悪循環で捉えるのが特徴です。感情には注意を向けると強くなるという特徴があり、強くなるとますます感情に注意が向いてしまいます。これを森田療法の用語では「精神交互作用」と呼びます。また、不安は願望や期待の裏返しだと捉えるのも特徴の一つです。そのため、森田療法では不安を排除するべきものとは捉えず、願望や期待の一側面と捉えて、不安が生じること自体を肯定的に考えます。不安の背後にある願望や期待を森田療法では「生の欲望」と呼び、不安の強さは生の欲望の強さであると理解します。Q. 持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)というのはどのような病気ですか?A. 2017年にめまいの国際学会によって定義された非回転性や浮動性めまいが3ヶ月以上持続する病気です。脳の過剰反応によって生じる機能性疾患ということもあり、耳鼻咽喉科や心療内科で異常がないと言われてしまうこともあります。
PPPDにはカウンセリングが有効だと言われていますが、専門の心理士が少なく、PPPDの方にカウンセリングを実施している機関は少ないのが実情です。Q. メニエール病というのはどのような病気ですか?A. 難聴や回転性めまいが生じる病気です。治療の中心は耳鼻科によって行われますが、発症や症状の持続、再発にはストレスや睡眠不足、不安などの心理社会的な要因が関連すると言われています。身体的な治療との両輪として、カウンセリングでは生活の見直しなどについてご相談していきます。